毎年数多くのアニメが産出され、時代や流行と共にその作風は変化、そのクオリティは果てしなく向上していく昨今。
そんな長いアニメ史の中でも、2015年は間違いなく『豊作』の年でした!
今回は、筆者が独断と偏見で選らんだ「絶対に観てほしい!」と思ったアニメを10作品、紹介していきます!
響け!ユーフォニアム
皆さんは高校生活をどのようにして過ごされましたか?
将来への漠然とした不安、複雑化する人間関係、甘酸っぱくもほろ苦い恋……嫌なこともあったけど、きっと得るものも多かったことでしょう。
特に部活動に打ち込んだ三年間は、ひたむきにがむしゃらに突っ走った、汗と涙の結晶!
今となっては何もかもが懐かしい、大切な思い出です。
そんな青春時代を全力で突っ走る少女達の軌跡を描いた作品が、こちら!
2015年4月に京都アニメーションが手掛けた作品、『響け!ユーフォニアム』。
女の子と楽器の組み合わせをコンセプトとする作品は今や少なくないですが、何と言ってもこの『ユーフォニアム』の特色は”リアリティ”。
部活内でのヒエラルキー、人間関係の拗れ、挫折、多角関係の恋愛など、思春期の少年少女達が内に抱えるドロドロとした感情を描き切っています。
物語は、主人公『黄前久美子』が北宇治高校に進学し、クラスメイト達と吹奏楽部の見学へ行くことで動き始めます。
この黄前久美子、主人公だからと言って何か特別な才能が秘められているわけでも、人目を引くような個性があるわけでもなく、外見から中身まで至って普通の女の子です。
この作品の特色はリアリティだと前述しましたが、周りに同調してクラスから浮かないことに徹している彼女は、まさにリアリティの塊。
第一話の時点では、主人公なのにまるでモブキャラのような存在感でした。(失礼)
ただし、やはりそこは主人公。見学に行った先で、運命の出会いを果たします。
「私、特別になりたいの」
中学の頃からの因縁でもある彼女、高坂麗奈との出会いが、黄前久美子を主人公たらしめ、物語を動かすきっかけとなるのです。
『ユーフォニアム』の面白いところは、この高坂麗奈が作品内の『リアリティ』に真っ向から抗う存在だという点です。
「特別な存在になりたい」そんな衝動に突き動かされ、余りある若さを爆発させて、高坂麗奈は『特別』に挑戦していきます。
彼女の姿もまた、青春そのものと言えますね。
この出会いが、2人をどう変化させていくのか……。
この作品を見る上で、是非注目してほしいポイントです。
黄前久美子や高坂麗奈を始めとした、数々の魅力的なキャラクターが、この『ユーフォニアム』という作品の魅力そのものとなっています。
青臭くもどこか眩しい彼女達の姿に、きっと共感できる部分も多いでしょう。
劇場版&続編の制作も決定し、ノリにノってる本作。
あの頃の青春を、もう一度!
そう思われる方は、是非一度、『響け!ユーフォニアム』に触れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、筆者は帰宅部でした。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続
続いて、これもまた『部活モノ』で『青春』な作品の紹介となります。
2013年4月に放送された第一期からの続編となります。
原作はライトノベルですが、ライトとは名ばかりのヘヴィーな内容で、複雑に拗れた人間関係に胃が痛くなること必至です。
『俺の青春ラブコメは間違っている。』通称『俺ガイル』は、主人公比企谷八幡(ひきがやはちまん)が「奉仕部」と呼ばれる部活に入部するところから物語が始まります。
知らない人がこの文面だけ見ると「奉仕部ってなんだ!?なんかちょっといかがわしいな!」と思われるかもしれませんが、この奉仕部、いわゆる何でも相談室のようなもので、生徒からの相談を依頼として解決する部活動なのです。
主人公の比企谷くんはそこで部長の雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)と、そして最初の依頼主である由比ヶ浜結衣と出会うのです。
この3人の関係がこの物語の主軸であり、後々拗れに拗れて視聴者の胃をブレイクしにきます。お楽しみに。
この作品の面白さは、言葉は多くなくとも、時折見せる仕草ひとつでそのキャラが『何が言いたいのか』が雰囲気で伝わってくるところではないかなと思います。
たった一言の、本音の言葉が言い出せず、とりあえず答えを出すのを引き伸ばそうと、嘘をついて、他人に縛られて、悩んで、挫折して……間違え続けていくうちに、いつのまにか取り返しのつかない状況に陥っていた、なんて経験をしたことがある方も少なくないかと思います。
そうやって何度も間違えながらも、どうにかこうにか答えを出そうと四苦八苦する彼ら登場人物達の姿は、まさに『感情移入してください』と言わんばかりで、彼らの繊細な心模様が筆者にはひしひしと伝わってきました。
しばらく胃腸薬が手放せない日々が続きましたね。
ラノベ原作のラブコメということで主人公が超モテまくるハーレムものを期待していると足下をすくわれるかもしれません。「ドロドロした人間関係、最高~!」という方には、是非おすすめしたい作品です!
最後に1つだけ。
この子は「一色いろは」ちゃんといいます。めちゃくちゃ可愛いので是非観てください。
ちなみに声優は佐倉綾音さんです。中の人もめちゃくちゃ可愛いです。もう観るしかない。
「ドロドロした人間関係」が見所の作品を続けて紹介してきましたが、そろそろ筆者の胃がもたないので、ここいらで小休止といきましょう。
皆さん、三国志は好きですか?
監獄学園 – プリズン スクール –
何も難しいことは考えず、ゲラゲラ笑いたい!サービスシーンが多ければなおさら良い!特に女性から罵られることに人生の価値を見出すタイプの男性諸君!皆さんの欲望を叶える映像作品がございます。
それがこの『監獄学園 –プリズンスクール-』ッ!
2015年7月からアニメ化し、更に同年10月にはテレビドラマ化まで果たした大人気作品です。
その内容は、まさに暴力的なまでの下ネタとギャグの嵐。
息もつかせぬハイセンスなギャグの連続で胃が痛くなること必至です。(笑い過ぎて)
舞台は私立八光学園。元々女子高だったのが共学に転換され、生徒総数1021名の中で男子がたった5人。主人公達の、まるで夢のような学園生活がスタートします。
舞い上がってしまった主人公達は、やはりというべきか、お約束の女風呂のノゾキを決行。それが彼らを天国から地獄へ自らを突き落としてしまうきっかけとなってしまいます。
懲罰棟に投獄された主人公達を退学に追い込むため、裏生徒会はあらゆる手を講じてきます。主人公達は、殴られたり、踏ん付けられたり…………
ちくしょう、ご褒美かよ!ありがとうございます!
それでも主人公達は屈することなく、裏生徒会に抗います。幾多の試練が主人公達に降りかかりますが、それでも困難を乗り越えるべく力を合わせ、成長していく主人公達の姿は、ギャグアニメと侮れないアツさがあります。
前述の通り、この作品の魅力はなんと言っても『ギャグ』でしょう。この作品、聴こえるもの映るもの全てが下ネタで構成されていると言っても過言ではないのですが、ただ下品なだけでなく、テンポを良くして笑いに昇華させていて、退屈させません。
筆者は下ネタ大好き人間なので、アニメを見ている30分間はひたすら笑い通しでした。
そんな『監獄学園』のギャグですが、ツイッターなどで特に人気を博したのが、このシーン。
「いやぁ~乱世乱世!」
紹介の冒頭でも触れました三国志、それを溺愛する登場人物、諸葛岳人(もろくず たけひと)、通称「ガクト」の名(迷)台詞。
作品を知らないという方も、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
このガクトという男、この作品において(色んな意味で)超重要人物で、特に人気の高いキャラクターです。筆者もこの男の生き様には憧れを超越して尊敬の念すら抱いています。
難しいことは考えずバカ笑いしたい方!強い女性に罵られたい方!におすすめしたい作品でございます。
ワンパンマン
筆者はアニメと同じくらい特撮作品(ウルトラマンや仮面ライダーなど)も大好きでして、いくつ歳を取っても、やはり『ヒーロー』という存在には少年心をくすぐられてしまうんですね。
『ヒーロー』のどこに魅力を感じるか……誰に理解されなくとも悪と孤独に闘い続けるヒーローのひたむきな姿勢ですとか、キッズ向けのようで意外と奥が深い脚本の面白さですとか、単純なビジュアルの格好良さなど、各々の思い描くヒーロー像によってきっと様々でしょう。
この作品は、ヒーローが実在し、職業として成り立っている社会を舞台に、一人の男が自分の信じるヒーロー像を貫こうとする物語です。
2015年10月にマッドハウスが手掛けアニメ化されたこの『ワンパンマン』。
実はこの作品、web漫画原作だということをご存知でしたか?
原作者ONE氏がweb上に公開していた原作を、「アイシールド21」などでもおなじみの村田雄介氏がリメイク、それがwebコミックサイト「となりのヤングジャンプ」で連載され、今回アニメ化されるにまで至ったという、なかなかに特殊な経歴があるのです。
さてこの『ワンパンマン』、タイトルに嘘偽りなく、主人公であるヒーローの『サイタマ』が、どんな敵も一撃(ワンパン)で倒してしまうという爽快なコンセプトの作品。でございます。
この作品における『ヒーロー』は世間一般に認知されており、ヒーロー協会という組織に登録することで怪人や怪獣退治の仕事を貰い、報酬を手に入れて生活の足しにしています。世界観は近代社会寄りで、ヒーローが警察や軍と並び「人を護る職業」として成り立っているのです。
そんな世界でサイタマは趣味でヒーロー活動を続けていましたが、筋トレばかりしていた結果どういうわけかどんな敵も一撃で倒してしまう無敵の強さを手に入れてしまいます。
悪を倒すヒーローと呼ぶにはあまりにも一方的過ぎて「自分が目指したヒーローってこんなだっけ……」と悩みながらも、「とりあえず自分に出来る精一杯のことをやろう」と地道なヒーロー活動を怠らないところに、筆者は好感が持てました。
この作品の面白いところは、ヒーローという立場を利用して富や名声を集めたり、他のヒーローを出し抜いて手柄を横取りしようと画策するなど利己的にヒーロー活動をするキャラクターが多いという点でしょう。き、汚ねえ!
「確かに、現実にヒーローが存在したらこんな感じかもなあ」と思わせるリアルな設定にロマンを感じます。
ちなみに、サイタマの他にも個性的なキャラクターが数多く登場しますが、筆者が特に好きなヒーローは無免ライダーです!
彼は特別な力は何一つ持っていない普通の人間ですが、『ヒーロー』というものに真摯で在り続けようとするその姿勢は、紛れもなく『ヒーロー』そのものです。
とにかくめちゃくちゃカッコいいので是非観てください。
原作版は今でも公開されており、アニメ版より先のお話が無料で読めてしまいます。
続きが気になる!という方は、是非そちらも覗いてみてはいかがでしょうか。
Charlotte[シャーロット]
続いて、あの有名なゲームブランド「Key」に所属するシナリオライター麻枝准氏が原作と脚本を務めたオリジナルTVアニメーション『Charlotte』のご紹介。
アニメーション制作を手掛けたのは「CANAAN」「凪のあすから」「SHIROBAKO」など数々の名作を生み出してきたP.A.WORKS。
麻枝准氏とPAのタッグは、「Angel Beats!」に続いてこれで第2作目。
話が進むごとに広がっていく壮大な世界観、そこで懸命に生きる人間達の姿……麻枝准氏の繊細なシナリオにPAの美麗な作画がピッタリとはまり、独特な雰囲気を作り出しています。
さて、肝心のストーリーですが、そのあらましを簡潔に説明すると「Key史上最もゲスな主人公」と公式で称される男、乙坂有宇(おとさか ゆう)が、「他人の体を乗っ取る能力」で頭のいい生徒の体を乗っ取ってカンニングを繰り返し、学園トップの成績に君臨するところから始まります。ひどいですね。
その上、なまじ顔だけはいいので、周りからの「頭も良くてカッコいい」という体裁を利用してターゲットの女の子に近付き、親睦を深めようとします。本当にひどい。
そんな薔薇色(?)学園生活も長くは続かず、同じ能力者の友利奈緒に、能力の悪用がバレてしまい、他校に編入させられることになります。
その編入先というのが、能力者を保護する為に設立された「星ノ海学園」。
そこで乙坂有宇は友利奈緒を始め色々な能力者達と出会っていきます。
Key作品の魅力の一つとして「個性的なキャラクター達」というのは大いにあると思います。
この『Charlotte』も例外なく、魅力的なキャラクター達が多数登場します。
はいおまちかね。そんな中でも筆者が特に気に入っているキャラクターは、もちろんこの子、友利奈緒ちゃん!
可愛い。
そしてその声優を務めるのが佐倉綾音さん。当然中の人も可愛い。
佐倉綾音さんは、なんというか……『俺ガイル』の一色いろはちゃんといい、こういうキャラを演じるのがとても上手いような気がします。そういう意味でも2015年はやはり豊作でしたね……。
「シャーロットの鹿島」とか言うのやめてあげてくださいね!!
制作に関わっている方々がビッグネームということで賛否両論の目立つ作品かもしれませんが、話題作であることに違いはないので、Keyファンの方には勿論、「ちょっと気になるなー」という未見の方にも是非おすすめしたい作品の一つです。
冴えない彼女の育てかた
筆者はアニメは勿論、ゲームも大好きです。
ゲームには「自分の手で物語を動かしていく面白さ」という、アニメや書籍とはまた別のベクトルの魅力があると思います。
特に美少女ゲームは、物語に感情移入していくにつれて、まるで自分が本当に目の前のヒロイン達を攻略しているようで、とても楽しい。幸せになれます。このジャンルにファンが多いのも頷けますね。
そんな美少女ゲームを自分達の手で創ることを目的として活動するクリエイター側の視点で描かれるのがこのアニメ、『冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた』。
よく間違えられやすいのですが、彼女は(かのじょ)ではなく(ヒロイン)と読みます。
『冴えない彼女の育てかた(さえないヒロインのそだてかた)』通称『冴えカノ』は、主人公安芸 倫也(あき ともや)が、ある日、謎の美少女を偶然見かけたシーンからスタートします。
まるでギャルゲーのメインヒロインのような彼女の姿にインスパイアされた倫也は「彼女がヒロインのゲームを創りたい……!」という衝動の赴くまま、同人ゲームの制作に乗り出します。
ちなみにこの主人公、絵が特別上手いだとか、すごいシナリオが書けるなどといったスキルは一切持ち合わせておらず、本当にゼロからゲーム作りをスタートします。
無論このままでは絵も文章も用意できないので、まずはメンバー集めから始めていきます。すごい行動力だ……。
その過程でイラストレーターの『澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・スペンサー・えりり)』や、ライトノベル作家の『霞ヶ丘 詩羽(かすみがおか うたは)』、音楽バンドをやっている『氷堂 美智留(ひょうどう みちる)』など、まるで主人公のゲーム作りを成功させる為に生まれたような逸材が身近なところからごろごろ現れます。
美少女ゲームを創るのに夢中で自分自身が美少女ゲームの主人公のような状況に陥っていることに全く気付いていない安芸倫也は、愉快な仲間達と共にゲーム制作に没頭していきます。
さて、そんなゲーム制作の動機であり元凶ともいえる「謎の美少女」の正体ですが……
これは第一話を見てのお楽しみ、ということで。
この作品にも魅力的なキャラクターはたくさんいますが、筆者のお気に入りである氷堂美智留さんは物語後半になるまで出てこないので、氷堂美智留ファンの皆さんは注意してくださいね!
既に続編の制作も決定している『冴えカノ』、追いつくなら今!是非!おすすめします!
アルドノア・ゼロ(第2期)
SF、ひいてはロボットアニメというものには、昔からコアなファンが付いているジャンルでもあります。
命のやり取りが行われる戦場で交錯する感情、思惑。硝煙の臭いがこちらにまで漂ってきそうな、重厚なシナリオ。そして人型兵器というロマンの象徴!
根強い人気を誇っているこのジャンルに、あの「魔法少女まどか☆マギカ」などで有名なシナリオライター『虚淵玄』が切り込みます。
2014年7月に第1期(1クール目)が放送された『アルドノア・ゼロ』。
その続編である第2期(2クール目)が2015年1月に放送されました。
この作品を全力で楽しみたいなら、是非1期の1話から見るのをおすすめします。
というのもこの作品、伏線がいたるところに張り巡らされていまして。回を追うごとに人間関係も複雑化を極めていきますし、1期最終回のラストシーンなんかは今まで構築してきたものを全て崩されたような衝撃で「はぁ!?ここで終わり!?生殺しかよ!」と放送当時は愕然としたものです。
1期のあらすじをざっくり説明しますと、火星から「アルドノア」と呼ばれるなんかすごいテクノロジーが発見されて、それを自分達だけのものにしたい火星側の人間と、みんなで共有したい地球側の人間の対立が、事の発端となっています。
火星側の人間は、そのなんかすごいテクノロジーを手に入れたことで調子に乗ってしまい、帝国を築いたり、超強いロボットを作りだしたり、挙句の果てには地球を侵略しようと攻め込んでくるわけです。
火星のロボットは本当に強くて、地球のロボットでは全く歯が立ちません。例えるならガンダムとザクくらいの戦力差です。これはアカン。色んな意味で。
しかし火星人、攻め込んでくる時代が悪かった。
なぜならそこには我らが地球の主人公、のちに白い悪魔ならぬ「オレンジ色の悪魔」と畏怖されるようになるパイロット「界塚 伊奈帆(かいづか いなほ)」がいたのです。
この作品の魅力の一つが、この界塚伊奈帆さんが量産機で敵の超強い機体をちぎっては投げちぎっては投げの大活躍を見せるところでしょう。
自分より何倍も格上のスペックを誇る相手に対し、戦術でその差を埋める界塚伊奈帆さん。そのあまりの無双っぷりに「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」とすら思うほど。
その上2期では更なるパワーアップを遂げ、もはや筆者は途中から火星側の応援に回りました。痛快です。
そんな火星側からは個性豊かな機体が数多く登場するのも、魅力の一つと言えるでしょう。
中には騎士道精神に則って銃器を一切装備せずビームサーベル一本のみで戦うものや、ロケットパンチを「眷属」と名付けて撃ってくるもの、挙句の果てには変形合体するものまで。
「ちょっと面白機能搭載しすぎじゃない!?」とツッコまずにはいられない機体のオンパレードに愛嬌すら感じます。
そしてこの『アルドノア・ゼロ』最大の魅力、それは主人公「界塚 伊奈帆」に加え、本作のもう一人の主人公「スレイン・トロイヤード」、そして火星のお姫様「アセイラム・ヴァース・アリューシア」の奇妙な三角関係。彼らの出会いが物語を加速させ、思わぬ結末を導きます。
このように語りだすとキリがない、魅力的なキャラクターや設定の数々。
この機会に是非、『アルドノア・ゼロ』に触れてみてはいかがでしょうか。
Fate/stay night[フェイト/ステイナイト][Unlimited Blade Works] 2ndシーズン
さて、この作品の紹介がとうとう来てしまいましたね……。
2015年はおろか、これからも躍進を続けるであろう巨大コンテンツ。
言わずとしれた有名ゲームブランド『TYPE-MOON』から誕生した不朽の名作『Fate / stay night』、その中でも特に人気の高い(筆者も大好きな)『Unlimited Blade Works』が、『ufotable』によって再び映像化されました!
あまりにも繊密に練られた世界観。魅力的なキャラクター達。それらを存分に活かし切った物語を紡いでいく、原作者『奈須きのこ』先生のシナリオに、中二心を鷲掴みにされオタクの道を歩み始めた者はきっと多いのではないでしょうか。
はい、筆者もその一人でございます。大ファンです。
奈須きのこ先生の手掛けた型月作品は多数ありますが、中でも『Fate』シリーズは特に人気を博しており、それも納得の面白さを誇っています。
今回紹介する『Unlimited Blade Works』は、原作の3つあるシナリオの内の1つ『凛ルート』
他にも『セイバールート』『桜ルート』と存在し、前者は2016年3月15日現在アプリで無料配信されており、後者は劇場アニメ化が決定されています。
本作は2014年10月に放送された1stシーズンからの続編。
どんな願いも叶えるといわれる「聖杯」をかけて、七人の魔術師がそれぞれ英霊の魂を召喚し、最後の1人になるまで殺し合う「聖杯戦争」が物語の核。となっています。
主人公「衛宮 士郎(えみや しろう)」は「セイバー」を、ヒロイン「遠坂 凛(とおさか りん)」は「アーチャー」を召喚。
巻き込まれて、あるいは自ら進んで、聖杯戦争に参加することになります。
他のルートにはない『Unlimited Blade Works』の特徴は、この「アーチャー」が物語に大きく関わってくるところです。
先の『ワンパンマン』でも触れたヒーロー像、本作はその答えを探す物語でもあります。
それにしてもこのアーチャーという男、過去に型月作品のオールスター人気投票なるものがあったわけですが、男性キャラでありながら幾多のヒロインを差し置いて3位の座を勝ち取るほどの人気を博しています。
というか、アーチャーだけに限らず、この『Fate / stay night』という作品、出てくる男のイケメン率が異常に高い。
こうした魅力的なキャラクターの多さも、『Fate』という作品の面白さを引き立てています。
ちなみに筆者は間桐桜ちゃんがお気に入りなのですが、『凛ルート』での出番はあまり多くありません。
間桐桜ちゃんが大活躍するルート『Heaven’s_Feel』の劇場アニメ化が待ち遠しいですね!(果たして何年後になるのか……)
これからもますます発展していくであろう『Fate』シリーズ、是非ご堪能ください!
ところで皆さんは『紐』と聞いて何を連想しますか?
悲しきかな、筆者はこのアニメを観て以来、『紐』という言葉からいかがわしいものを連想するようになってしまいました。
いかがわしいというか、母性の象徴というか……
『紐』と聞いてピンときた方もいることでしょう。そう、次にご紹介に与るのは『紐』という新たなジャンルを生み出し話題騒然となった作品!
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
2015年4月より放送された『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』、通称『ダンまち』。
この作品を語る上で欠かせない要素――――それが『紐』です。
当時、ツイッターなどのSNSを中心に『紐』は大ブレイク。それは現実にまで影響を及ぼし始め、何の変哲も無いただの『紐』が1000円にまで暴騰、価格崩壊が起こりました。
もはや辺り一面『紐』だらけ。世はまさに大『紐』時代でした。
※ここまでのブームを巻き起こした『紐』ですが、驚くことに、作品内で何か特別な役割があるというわけでは無く、言及されることも無い、ストーリーには全く関係ないアイテムなのです。どういうことなの……
元々はweb小説投稿サイト「小説家になろう!」から発祥したこの作品、運命の出会いに憧れていた主人公「ベル・クラネル」が、地下の大迷宮「ダンジョン」で格上のモンスターに襲われピンチに陥っていたところを。冒険者「アイズ・ヴァレンシュタイン」に助けられ、一目惚れしてしまうところから物語が始まります。
ベル・クラネルは憧れの冒険者に少しでも近付こうと修行を始めます。
最初は弱かったベル君が、スキルを身につけ、少しずつ強くなっていき、また途中で仲間も加わり冒険者らしく成長していきます。
ベル君は、この世界の神の一人であり例の紐を身に付けている少女であるヒロイン「ヘスティア」の運営する「ヘスティア・ファミリア」に所属しています。いわゆるパーティですね。
このヘスティアさん、ベル君のことを一途に愛していて、幼い外見とは裏腹に女性らしい部分もあり、そのうえ声優が水瀬いのりさんという、可愛さの権化のようなお人です。
あとやっぱり紐がすごい。一見の価値は十分にあります。
結局ほとんど紐にしか触れてませんが、作品の面白さもさることながら、そういった話題性にも富んだ良作だと言えるでしょう。
原作コミックのほうも累計400万部を突破している人気作、『ダンまち』も是非おすすめしたい作品でございます。
オーバーロード[OVERLORD]
筆者はヒーローモノの作品が大好きですが、やはり、陰と陽、表と裏、光と影のように、ヴィラン(悪役)なくしてヒーローは語れません。
ヒーローにも正義があるように、ヴィランにも『悪の美学』というものがあります。
正義と正義のぶつかり合いこそがヒーローモノの醍醐味ですね。
さて、最後にご紹介します作品は、ヒーローとは全くの逆に位置する存在、悪の象徴である「魔王」となった男の物語。
『ダンまち』と同じく「小説家になろう!」から発祥のライトノベルが原作、『オーバーロード』。
この物語は、作品内でかつて一世を風靡したMMORPG「ユグドラシル」を、そのサービスが終了する当日最期の瞬間までプレイを続けていた主人公アインズ・ウール・ゴウン(HN:モモンガ)。が、どういうわけだか異世界に転移してしまい、自身が作ったプレイヤーキャラになってしまったところから始まります。
そのキャラというのが、レベルがカンスト状態の廃人仕様。その上種族がアンデットだったため、精神までそちらに引っ張られてしまい、人を殺すことも厭わなくなる。主人公は異世界で本物の「魔王」となり、眷属を従えて異世界の調査に乗り出します。
で、皆さんが気になるのは当然主人公のチートっぷりでしょうが、この主人公、相手が誰であろうと全力で殺しにかかってきます。
例を挙げると、相手のあらゆる攻撃を想定して、自身にひたすら強化・補助魔法を重ね掛け、万全の体勢を整えてから殴りかかってきます。
もし自分が勇者だとして、こんな魔王が相手とか絶対に戦いたくありませんね。
「異世界を侵略していく」という異色なストーリー。回を追うごとに深まっていく謎。
web版と書籍版で展開が異なるというメディア展開にも注目の作品です。
ファンタジー世界が舞台なだけあって人外キャラも多く登場するので、そういうジャンルが好きな方にもおすすめしたい作品ですね。
2015年は面白いアニメが盛りだくさんでした!
以上、「絶対に観ておきたい!2015年のおすすめアニメ10選」でした。
いかがでしたか?
作品と出会うということは、それだけ自分の視野がちょっぴり広がるということ。
この記事が新たな作品と出会うきっかけになれば幸いです。
コメントを残す