毎年数多くのアニメ作品が放送されていますが、その全てを網羅するというのは中々難しいのではないかなと思います。
「時間の関係で見ていない」または「途中で視聴を切ってしまった」という作品の中にも、実はとても面白かったり、後半から化けたりするまだ見ぬ名作が埋もれているかもしれませんよね。
というわけで!今回は2014年における「もしかして見逃してない!?これスゲー面白いよ!」と筆者が思うおすすめアニメ10作品を、ランキング形式でご紹介していきます!
第10位 さばげぶっ!
少女漫画とサバゲーという異色の組み合わせが化学反応を引き起こす!学園ゲスかわギャグコメディ!それがこの『さばげぶっ!』!
本作は一応サバイバルゲームを題材にしていますが、サバゲー要素はほとんど無いので、本格的なサバゲーモノを期待して視聴すると色んな意味で痛い目を見るので注意しましょう!
物語は、主人公「園川モモカ」がサバゲ部の部長「鳳美煌」に薬物を盛られ、昏睡させられた隙に入部手続きを済まされて無理矢理サバゲ部員に加えられたことで、本格的にスタートします。既に色々とひどいですね。
この通り本作は、あの「なかよし」で連載中の少女漫画原作だとは思えないゲスすぎる内容に大きなお友達から人気を博しているのです。
もはや「エアガンを人に向けて撃ってはいけない」とかそういう次元の話ではなく、主人公達はことあるごとにエアガンを乱射し、そのたびになぜか毎回死人が出ます。(ギャグアニメなので次の回には普通に生き返っています)
もはや本来の読者層であるはずの女児達を一切考慮していないひどすぎるギャグの嵐が、本作の魅力となっています。
そんな作品のゲスさを支える「ゲスかわ★ガールズ」ことサバゲ部員達。金の為なら手段を選ばない外道「園川モモカ」、サバゲーが好きすぎるあまり留年した女「鳳美煌」、壁を素手で抉る怪力の持ち主「春日野うらら」、気が付いたら大体真っ先に死んでる「経堂麻耶」、そしてサバゲーに一切興味が無い、そもそも入る部を間違えている女「豪徳寺かよ」など、一癖も二癖もある魅力的なキャラクターばかりです!
ちなみに筆者は豪徳寺かよちゃんが好きです。原作では登場時期が遅く出番もそれほど多くなかったかよちゃんですが、アニメ版では第一話から登場しており、活躍する場面も多いです。良改変ですね。嬉しい。
少女漫画原作とは思えないギリギリすぎるギャグとパロディー、本作でしか味わえない「ゲスかわ」の魅力は必見!
原作もとても面白いので、是非合わせて視聴することをおすすめします!
第9位 ノーゲーム・ノーライフ
MF文庫Jより2012年4月に刊行されたライトノベル原作の頭脳バトルファンタジー、『ノーゲーム・ノーライフ』。
全てがゲームによって決まる異世界に召喚された天才ゲーマー兄妹「空(ソラ)」と「白(シロ)」が、ファンタジーな世界で繰り広げられる様々なゲームに挑戦していきます。
「バトル出来ないファンタジー作品」という斬新な設定から生まれた本作。その舞台となる盤上の世界(ディスゲーム)では「あらゆる殺傷・戦争・略奪を禁ずる」「ゲームによってあらゆる勝敗が決定する」といった絶対法則が存在し、それの下で知性を有する十六種族(イクシード)がゲームによって他種族と競い合っています。その中でも人類種(イマニティ)は最弱の十六位。他種族とのゲームに負け続け、とうとう最後の都市エルキアを残した全ての領土が奪われている状態でした。
空と白は、手始めにこの人類種を救い、ゆくゆくは世界征服を成し遂げるため、動き始めます。
全てがゲームによって決まるとはいえ、やはりそこは異世界。獣人や吸血鬼、精霊や龍といった人外の生物は勿論のこと、魔法も当然のように存在するので、普通のギャンブルの常識が全く通用しません。
本作の魅力は、そんなチートだらけの世界で空と白がいかにゲームを攻略していくか、という点。
何気ない会話のひとつひとつが次のゲームの攻略の布石となっており、さながらミステリー小説のように張り巡らされた伏線をここぞというタイミングで回収してきて、対戦相手を完膚なきまでに叩きのめす。そのえげつなさには筆者も唸らされました。
日常シーンですら気が抜けない、水面下で行われる高度な頭脳バトルは必見です。
そして!異世界モノのお約束、いわゆる「モンスター娘」が多く登場するのも、本作の魅力の一つ!
天翼種のジブリール(CV田村ゆかり)、森精種のフィール(CV能登麻美子)、獣人種の初瀬いづな(CV沢城みゆき)、あと人類種ですが王国のお姫様であるステファニー・ドーラちゃん(CV日笠陽子)など、みんな可愛いキャラクター達ばかり。
なんだか、改めて確認すると有名な女性声優ばかりですね。ちなみに筆者は白ちゃんが好きです。
バトルだけがファンタジーじゃない!武器は己の知性のみ!
ギャンブルが好きという方にも、一風変わったファンタジー作品が見てみたいという方にも、是非おすすめしたい作品です。
第8位 普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。
一部のアニメ通の方々からは隠れた名作とも評価されている【ろこどる】。
一見ふわふわしたタイトルですが、意外や意外、アイドルとしての在り方をかなり真面目に描いていて、なかなかどうして熱い作品なのです。
流川市という地方の小さな街で平凡な女子高生をやっていた主人公「宇佐美 菜々子」が、市役所職員の叔父さんに頼まれて、町おこしの為にローカルアイドル通称【ろこどる】をやることになったのが物語の始まりでした。
最初は全くノリ気でなかった菜々子ですが、同じユニットのパートナー「小日向 縁」と出会い、色々な人の支えがあって、少しずつアイドルとして成長していきます。
本作は数ある他アイドル作品の中でも、地方アイドルという側面を特化しているのが特徴的です。
地方アイドルならではの活動内容や、それに伴う苦労の連続、そして「自分達の住むこの流川市が大好きだ」という想いが、彼女達から伝わってきます。
彼女達のユニット「流川ガールズ」の成長が、この物語の鍵であり、大きな魅力となっています。
そして何と言っても、特筆すべきはキャラクターの可愛さ!
主人公の宇佐美菜々子を始め、天然お嬢様の小日向縁、流川市のゆるキャラ「魚心くん」の中の人を務める三ヶ月ゆい、同じく中の人第二号の名都借みらいなど、魅力的なキャラクターが多数登場します。
特に菜々子と縁の関係は、同じユニットのパートナーとしても、そして親友としても信頼し合っていて、一言では言い表せないような良さがあります。非常に可愛い。
数あるアイドル作品の中でも、一味違った内容を誇る本作。彼女達の活動の軌跡を、是非その目で追ってみてください!
第7位 悪魔のリドル
一部のマニアな方々から反響を呼び、大きく話題となった問題作。今なおコアなファンから熱い支持を得ているのがこの『悪魔のリドル』でございます。
物語の舞台となるミョウジョウ学園、そこで特別な時期にのみ開講されるクラス「10年黒組」に、たったひとりの女子高生を殺すためだけに集められた12名の暗殺者。しかし、集められた暗殺者の内の一人「東 兎角」がターゲットの少女「一ノ瀬 晴」に一目惚れ、彼女を護ることを決意。2人は残り11名の暗殺者と戦うことになります。一ノ瀬晴は黒組を無事卒業することができるのか。そして東兎角の運命は――――というのが、本作の簡単なあらすじとなります。
登場する暗殺者は年齢こそバラバラですが全員女性であり、各々凶器を持ち寄って殺し合うバトル展開が本作の醍醐味となっています。「少女が武器を手に戦う」というコンセプトが好きな方にはたまらない作品でしょう。
そんな『悪魔のリドル』独特の魅力……というか、ツッコみ所というか。この作品、「クラスメイトは全員暗殺者」という触れ込みにしてはあんまり人が死にません。というのも、一ノ瀬晴の代わりに戦う守護者・東兎角は暗殺者として確かな実力は備わっているのですが、直前になるとどうしても人が殺せなくなる暗殺処女なのです。
もちろん他の暗殺者はバリバリ殺そうとしてきますので、東兎角の詰めの甘さが余計に目立ち、一部のファンからはヘタレ扱いを受けるほど。それでも大好きな一ノ瀬晴のことを護ろうと必死に行動する東兎角さんの姿に母性を感じるファンも多いとかなんとか。
東兎角だけでなく、本作には色々なツッコミ所を抱えた登場人物達がわんさかと登場します。暗殺には明らかに不向きな巨大ハンマーを振り回す少女や、強くなりたい一心で全身を機械に改造した最強厨など、挙げればキリがないほどに個性的なキャラクターで目白押し。本作の大きな魅力の一つですね。
そんな彼女達ですが、日中はみんな黒組の生徒として普通に授業を受けていたりと、年相応の少女としての一面も垣間見えます。特に黒組の生徒は二人一組で寮生活をしているので、一ノ瀬晴と東兎角以外にも、様々な関係性が見られるので非常に楽しいです。
本当に魅力的なキャラクターが多い本作。「女の子同士で命のやり取りをするアニメが見たい!」という方に是非おすすめしたい作品ですね。
第6位 ご注文はうさぎですか?
可愛い女の子達がお洒落なお店に囲まれて穏やかな日常を送るアニメ『ご注文はうさぎですか?』、その第一期は2014年4月に放送されました。
作品の雰囲気や可愛すぎるキャラクター達が人気を博し、2015年10月には第二期も放送されるなど、近年放送されたアニメの中でも大きく話題となった作品の一つと言えるでしょう。
高校入学を機に引っ越してきた「ココア」が、下宿先の喫茶店ラビットハウスで働く少女「チノ」と出会ったことで、物語は始まります。ココアはチノと一緒にお店で働くことを決め、チノに対し姉のように振舞います。最初は困惑していたチノも、次第にまんざらでもなくなっていく過程が可愛すぎるので是非見てください。
チノとの出会いをきっかけに、同じくラビットハウスでアルバイトをしている少女「リゼ」や、同じ高校のクラスメイトである「千夜」、そしてリゼの後輩にあたる「シャロ」と出会い、5人の賑やかで楽しい日常が始まるのです。
本作は基本的にこの5人の視点から物語が進行します。学校やお店で起きる様々なイベントと、何気ない日常の中で、それぞれ友情を育んでいく5人の姿があまりにも可愛すぎるので是非見てください。
さっきから「可愛すぎる」しか言ってないですが、それくらい魅力的な登場人物ばかりで、特にキャラクター同士の関係性が素晴らしく、5人が5人ともお互いを大切に想っているというのが伝わってきて、見ているこっちが思わず笑顔になってしまいます。
ちなみに筆者は千夜とシャロの関係がとても好きで、千夜シャロがイチャイチャしているシーンが来るたびに画面の前で拝んでいました。
もちろん可愛いだけではありません。『ごちうさ』の舞台となる「木組みの家と石畳の街」は海外の色んな国の世界観をモデルにしており、西洋風の家屋が並ぶお洒落な街並みで、日本離れしたちょっぴりファンタジーチックなところも特徴的。『ごちうさ』の雰囲気の良さをさらに引き立てています。
このように、魅力的な要素がたくさん詰まった『ごちうさ』。
可愛い女の子がたくさん出てくる日常アニメで癒されたい!という方にも是非おすすめしたい作品ですね。
第5位 咲-Saki- 全国編 (第3作)
これを待ち望んでいたというファンも多いのではないでしょうか!
2009年に放送された『咲-Saki-』、その待望の続編が2014年にとうとうアニメ化!それが本作『咲-Saki- 全国編』です!
第3作とある通り、1作目『咲-Saki-』に続いて、2作目はその外伝的なエピソードとなる『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』が2012年に放送されています。もちろん『全国編』にはこの『阿知賀編』のキャラクターも多数登場するので、より楽しむことができます。
『阿知賀編』の他にも、まだアニメ化はされていませんが、登場人物の過去を描いた『シノハユ』や、パロディ4コマ漫画『咲日和』など、数々の外伝作品がコミカライズされており、その人気の強さが伺えます。
21世紀。世界の麻雀競技人口は数億人を超え、プロの麻雀プレイヤーは人々の注目を集めていた。高校でも大規模な全国大会が毎年開催され、そこではプロに直結する成績を残すべく、高校生麻雀部員たちが覇を競っていた。
これはその頂点を目指す少女たちの軌跡――――(CV中田譲治)
もはやお馴染みのこの紹介。麻雀が競技として老若男女問わず浸透していて、学校には麻雀部が存在し、全国大会を目指して学生達が麻雀に明け暮れる青春時代を過ごす。まるで夢のような世界での物語。
主人公「宮永咲」は清澄高校の麻雀部に所属し、仲間達と共にインターハイ優勝を目指します。
1作目で県予選大会を勝ち抜き、本作からは文字通り全国大会編となっています。全国から集まった猛者達を相手に、清澄高校麻雀部の少女達が奮闘する姿を描いています。
本作は麻雀を題材にしているのですが、数ある麻雀作品の中でも異彩を放つ特徴がいくつもあります。
上記の世界観は勿論のこと、登場人物はそのほとんどが女性であるという点。そしてその登場人物の多くが超能力のようなものを持っているという点です。
例えば主人公の宮永咲さん、彼女は超人的な強運と次に来る牌を察知する能力を持っており、狙って嶺上開花を作ることができます。
通常この嶺上開花という役は揃えるのが非常に難しく、単純な確率だけで言えば0.28%程度。普通狙うものではないのですが、咲さんはこれを当たり前のようにバンバン決めてきます。その鬼神の如き強さから他の登場人物達からは「魔物」「怪物」と認識され、相手から常に嶺上開花を警戒されるほどの扱いを受けています。
本来の麻雀ではありえないことですが、それがこの『咲』の魅力。他にも、能力の強さに差はありますが、こういった特殊な能力を持つプレイヤーがたくさん出てきます。
麻雀という名の皮を被った能力バトルモノとして捉えると解りやすいかもしれませんね。
主人公のチームのみならず、全国各地の高校の数だけチームが存在するので、登場人物が非常に多いのも特徴です。チームメイトの関係性は高校によってまさに千差万別。どのチームも非常に魅力的で、この作品の最大の魅力と言ってもいいでしょう。
筆者も『全国編』のチームはみんな好きなのですが、強いてあげるなら永水女子高校ですかね…!元々トンデモな世界観なのですが、この永水は特に浮世離れしているチームで、一言で表すのは難しいのですが……まあ……すごい、とにかくすごいです。
2016年3月にはとうとうスピンオフ第五弾の制作決定が発表されるなど、留まるところを知らない『咲』シリーズ。
今からでも十分追いつけます。是非手に取ってみてはいかがでしょう!
第4位 selector infected WIXOSS
2014年4月に第一期である本作が放送、続く第二期が同年10月に放送された『selector』シリーズ。
従来のTCG原作アニメとは異なるハイエンドユーザー向けのダークな作風、少女達のドロドロとした感情が交差する人間ドラマ、そして明かされる衝撃的な真実の数々が大きな話題を呼び、多くの視聴者を魅了しました。
2016年には劇場版も公開され、根強いファンが付いています。
本作は実際に存在するカードゲーム「WIXOSS」を題材にしたアニメですが、従来のTCGアニメとは一線を画す特徴として、商品の販促や詳しいルールの説明、プレイングの解説などは本編では一切しません。あくまでも物語のメインは少女達なのです。
原作を知らなくても全く問題ないので、ゲーム自体に興味が持てない人でも気兼ねなく視聴することができますね。そして一度視聴したら最後、あまりの内容の濃さに病みつきになることでしょう。
その全ての始まりは、一枚のカードとの出会いでした。
まず、この作品内の世界では、「WIXOSS」が女子高生の間で大流行しています。中でも「ルリグ」という特殊なカードを持つ者は「セレクター」と呼ばれ、同じセレクター同士のバトルで勝ち続けた者はどんな願いでも叶えることが出来る「夢限少女」になれるという都市伝説が広まっていました。
主人公「小湊るう子」は、その夜、何気なくデッキのカードを眺めていると、そのカードに描かれていたイラストが突然動き出し、喋り始めたことに驚きます。そのカードは「バトルがしたい」とるう子に訴えかけてきて、るう子は戸惑いながらも、次の日デッキを持って登校しました。
するとその矢先、いきなり同級生の「紅林遊月」にバトルを挑まれます。遊月もまた、るう子と同じ喋るカード「ルリグ」を持っている「セレクター」であり、ルリグには意思があり、セレクターにしか知覚できないことなどを教わります。
るう子は自身のルリグに「タマ」と名付け、セレクターバトルに身を投じることになります。
るう子はセレクター関連の出来事から紅林遊月や「植村一衣」と出会い、すれ違いを乗り越えながら友情を深めていきます。ここまではよかった。ここからるう子は、セレクターバトルの過酷な現実と直面していくようになります。
本作の魅力は、このセレクターバトルを軸に少女達の愛憎渦巻く感情のぶつかり合いを描き切っているところ。胸に願いを秘めた少女達が、自分の欲望の為に他人を出し抜き、傷付け合う、生々しい人間ドラマの光景がそこにはあります。
遊月や一衣は勿論のこと、強者を求めて彷徨う少女「浦添伊緒奈」や、伊緒奈に対して並々ならぬ感情を抱いている少女「蒼井晶」など、一人ひとりが違う願いを抱えて、戦場に身を投じていくのです。
そんな中で、るう子は一体どんな「決断」を下すのか。是非注目していただきたいポイントですね。
少女達の願いが引き金となって暴かれていく真実。
怒涛の展開に、目が離せません。
第3位 SHIROBAKO
アニメ業界のリアルな日常を描いたことで大きく話題を呼んだ、P.A.WORKSの「働く女の子シリーズ」その第2弾にあたるアニメ『SHIROBAKO』。
2014年に生まれた傑作と言えばこの作品を挙げるファンも多いのではないでしょうか。
同じ高校のアニメ同好会に所属していた「宮森あおい」「安原絵麻」「坂木しずか」「藤堂美沙」「今井みどり」の5人は、いつか必ずまた5人でアニメを作ろうと約束し、高校卒業後はそれぞれ制作進行・アニメーター・声優・3DCGクリエイター・脚本家を目指して走り出しました。
それから2年半後、「武蔵野アニメーション」に就職し、同社の元請作品「えくそだすっ!」の制作進行として携わることになった宮森あおい。彼女の視点を中心に物語が進んでいきます。
本作は、この「武蔵野アニメーション」という舞台を利用して、アニメーション業界の「あるある」ネタをこれでもかというほど詰め込みまくっています。普段視聴する側でしかない視聴者にとって、そういったアニメ業界の裏側が垣間見えるネタの数々は「もっと知りたい!」という知識欲をかき立てられます。これが本作の魅力であり、人気の秘訣と言えるでしょう。
特に1クール目で宮森あおいが直面するトラブルの数々(足りない原画、過労で倒れるスタッフ、社内で対立する2D班と3D班、上がってこない絵コンテ、etc、etc)には、「アニメを作ってる人達って、スゲー頑張ってるんだな……」と、筆者はちょっぴり感動してしまいました。
そんな宮森あおいを含めた元アニメ同好会の面々が、それぞれ苦悩や挫折を経験し、周りの人達から支えられ、夢に向かって少しずつ進んでいく姿は、是非注目してほしいポイントですね。
皆さん、坂木しずかちゃんの応援をよろしくお願いいたします。
本作品はとにかく登場人物が多く、最初は誰かが出てくるたびに名前のテロップが表示されるほどでした。
ただ、どのキャラクターも個性がとても強いので、最終回まで見終わった頃には恐らく全員の名前と顔が一致していることでしょう。
本作はリアリティに拘っていると先に述べましたが、登場する女性はみんな萌えアニメに出てくるヒロイン並みに可愛いので安心してください。
アニメ業界での奮闘を描いた群像劇、『SHIROBAKO』。
これを見れば、きっとアニメのことをもっと好きになるはず!
是非、ご覧ください!
第2位 月刊少女野崎くん
なんか10位あたりで少女漫画原作のアニメを紹介したような気がしますが、この『月刊少女野崎くん』は、まさにその少女漫画を題材にした作品。
原作はウェブコミック配信サイト「ガンガンONLINE」で2011年から連載している四コマ漫画。2014年のアニメ化を機に、爆発的な人気を博しました。今でも2期を待ち望むファンは多いのではないでしょうか。
浪漫学園に通う女子高生「佐倉千代」が、かねてより想いを寄せていた隣のクラスの男子生徒「野崎梅太郎」に勇気を出して告白しようとします。しかし、この野崎くん。その正体は少女漫画家であり、何故か千代ちゃんをアシスタント希望なのだと勘違いします。こうして千代ちゃんは、想いを伝えることができないまま、野崎くんの漫画のお手伝いをするようになるのです。
このように、一見ラブコメのように見えますが、(いえ、ラブコメであることに違いはないのですが)、どちらかと言えばコメディ色のほうが非常に強いというのが本作の特徴です。
何度想いを伝えようとしても、本当に少女漫画家なのかと疑いたくなるほど鈍感な野崎くんの前にはあらゆるアプローチも一切通用せず、ツッコみ役として日々振り回される千代ちゃん。それでも「好きな人の近くにいられるだけでも十分幸せ」と前向きに捉え、いつも元気に明るく振舞う千代ちゃん。なんだこの生物は。可愛すぎる。
ちなみにこの千代ちゃん、どれくらい可愛いかと言うと、2015年アニメ大賞の『可愛かった賞』に1位で受賞しています。(そんな賞があるんですね)
実際作中でも高い人気を誇るキャラの一人です。彼女がひたむきに頑張る姿には、誰しもつい応援したくなるのではないでしょうか。
本作は、この野崎くんと千代ちゃんの関係を始めとした、色々な勘違いで構成された奇妙な交友関係が大きな魅力と言えます。
例えば、千代ちゃんと同じく野崎くんの手伝いをしているツンデレ男子「御子柴実琴」(通称「みこりん」)は、見た目こそチャラいですがとても繊細な心の持ち主で、その女子力の高さから野崎くんは密かに彼を漫画のヒロインのモデルにしているのですが、本人は気付いておらず。
演劇部部長の「堀政行」は、まるで男の子のように格好いい女生徒「鹿島遊」を男だと勘違いしてスカウトしたり。バスケ部の「若松博隆」は声楽部の部室から聞こえてくる美声の持ち主に想いを寄せていたのですが、実はその声の正体は普段自分を尻に敷いている先輩の「瀬尾結月」だったり。
一歩踏み込めばラブコメになりそうな関係ばかりなのに、『野崎くん』という作品では、この勘違いが絡み合ったままギャグコメチックにお話が進んでいくのです。
このキャラクター間の繋がりが非常に面白い作品で、色々と妄想の余地を残しているのも魅力的ですね。
やはり原作者が少女漫画家だけあって、魅力的な男性キャラクターが非常に多く登場することから、本作は女性人気が高いのも特徴と言えますね。
特にみこりんは、格好いい見た目と繊細な中身のギャップ萌えが人気を博し、第1回人気投票では1位の座を獲得。「彼こそが真のヒロイン」だという呼び声も高いキャラクターです。
「実らない恋」という本来ほろ苦いはずのものをコメディタッチに、面白おかしく、爽やかなに表現している本作『月刊少女野崎くん』。
2016年3月18日にはBlu-ray BOXが発売されるなど、今でも密かに動きを見せており、「もしかして2期が来るのでは!?」とファンの間では囁かれています。
これを機に、是非視聴してみてください!
第1位 ラブライブ! School idol project(第2期)
もはや知らない人はいないのではないかと思いますが、満を持して紹介します。
近年、社会現象にまで発展した一大ムーブメントを巻き起こし、アニメ史に大きくその名を轟かせました。これからも語り継がれていくであろう名作、それがこの『ラブライブ! School idol project』!
全ての始まりは2010年初頭「電撃G’s magazine」で行われた読者参加型企画。ユニット名、ユニットメンバーの構成、PVにおけるセンターポジションなどをユーザーからの投票・公募によって決定するという形式を取り、「ユーザーの声を積極的に取り入れた作品にしよう」というコンセプトから生まれたのが、この『ラブライブ!』でした。
当初は明確なストーリーラインは明かされず、2010年8月に発売された1stシングルに収録されていたボイスドラマや、「電撃G’s magazine」誌上に掲載されるショートストーリーなどで断片的に描かれるだけに留まっていました。
最初は知名度もさほど高くなかった『ラブライブ!』でしたが、CDリリースやライブイベントなどで着実に人気を伸ばしていき、そういった積み重ねが実を結んで、ついに2013年1月にアニメ化が決定。アニメ放送を機にその人気は爆発的に広がり、続く第2期、そして劇場版と、瞬く間に急成長を遂げていきます。
今や一般音楽界にも一目置かれる存在となり、とうとう第66回NHK紅白歌合戦に出場するほどに巨大なコンテンツと化しました。
そこまでの人気を博した大きな要因は、やはり男女問わず誰もが共感して応援できるストーリー、そのテーマ性にあるでしょう。
その先駆けとなった第1期は「学校の廃校を阻止する為、それまで平凡な女子高生だった少女達が決起し、仲間達と共にスクールアイドルとして活動していく」というもの。
青春時代に生きる彼女達スクールアイドルが、数々の困難や挫折を経験しながらも大きく成長・躍進していく姿に心を打たれ、『ラブライブ!』の魅力にどっぷりハマっていくファンが続出しました。
続く第2期では全国のスクールアイドルの頂点を決める大会で優勝を目指すド直球な王道展開となっており、熱い展開で目白押し。そして劇場版は彼女達が出した答えが描かれた物語の集大成となっています。ここまで観てしまったら、もう『ラブライブ!』というコンテンツから離れられなくなっていることでしょう。そう断じてしまえるほどに、魅力的な作品となっております。
そんなストーリーを語る上で欠かせないのが、スクールアイドルグループ『μ’s』として活動する9人の少女達。その誰もが作品の人気を根幹から支える大きな存在となっています。
2年生の「高坂穂乃果」「園田海未」「南ことり」は、μ’sを立ち上げた最初の3人。昔からずっと一緒にいる仲良しトリオで、画面に映ると大体いつもイチャイチャしています。
そこから「星空凛」「小泉花陽」「西木野真姫」の1年生組、そして「矢澤にこ」「絢瀬絵里」「東條希」の3年生組が加わります。彼女達の関係性は観る人によって様々な受け取り方ができるので妄想が捗りまくるというのが大きな魅力ですね。
特に2期では1期ではあまり触れられなかった彼女達の過去について掘り下げる回が多く、筆者は毎週死ぬほど泣いていました。
筆者からは言えるのは、ただ一言。ラブライブ!第2期の第5話「新しいわたし」を観てください。それだけです。
最高ですね。
皆さんはどの子が好きですか?
あまりにも膨大な情報量を内包したコンテンツなので、語りだすとキリがない。とりあえず、今回はここまでにしておきましょう。
かけがえのない時間の中で、目標に向かってひたむきに突っ走っていく少女達の軌跡。
誰にでもオススメできる作品です。
気になったアニメは見つかりましたか?
以上10タイトル紹介しました、2014年おすすめアニメランキング。どれも魅力的な作品ばかりです。
一応ランキング形式で紹介してきましたが、筆者はどの作品も大好きでして、さばげぶっ!を1位にするかどうか真剣に迷ったくらいなので、順位は正直あまり関係ありません。上位の作品ほど「万人受けしそうだな」くらいに思ってくだされば幸いです。
それでは、またの機会にお会いしましょう。
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